吉澤友禅は、老舗メーカー『吉澤織物』が展開する高級ブランドです。京友禅や加賀友禅、江戸友禅とならぶ友禅染の代表格です。長い歴史の中で染匠たちによって代々受け継がれた伝統を守りつつ、時代の流れに沿ったデザインの着物を生み出しています。そのデザイン性や品質の高さから大人の女性たちから人気を博し、日本全国の百貨店や着物専門店で取り扱われています。吉澤友禅では絵柄がすべて手加工にて施され職人たちの技術が、その鮮やかな彩りと重厚感のある光沢を生み出しています。こちらのお着物では“桐(きり)の葉”に金の刺繍が施され、繊細で緻密な美しさを放っています。桐は中国の故事で伝説の鳥「鳳凰(ほうおう)」が桐に棲むという話が日本に伝わり、縁起が良くおめでたい花として扱われてきました。また桐文は高貴なものとされており、天皇の紋章としても使用されてきました。桐文は本来、「皇室専用」のものとされ大変高貴な扱いだったのです。また、菊の花を菱形に配置した「菊菱文」は青色で描かれモダンでおしゃれな雰囲気も感じます。伝統美を感じながらもスタイリッシュに着こなせる一着です。