アズティック・ブラウンの地色に華麗に花々が咲き誇る振袖、幸運を引き寄せる瑞鳥と共に落ち着いた装いを織りなしています。アズティック・ブラウンは深みのある濃い茶色のことです。茶色は木や土といった自然を感じさせぬくもりや居心地の良さと言った安心感を与える色とされています。重厚感があり堅実さや信頼感を感じさせる色でもありますね。そんな深みのある色地に素敵な絵柄が描かれています。華麗に咲く牡丹の花は「幸福」や「高貴」などの気品高い意味が込められています。花びらの豪華さも存在感があふれる絵柄ですね。牡丹の横に一緒に描かれているのは、鸞（らん）と言う中国伝説の青っぽい羽根を持つ霊鳥とされている鳥です。鳳凰が年を取ると鸞（らん）になると言われていて神霊の精が鳥と化したものとも言われています。平安な知世に姿を現すとされています。鳳凰と同じく牡丹を好み一緒に描かれることが多いです。鳳凰から進化する鳥が存在したなんて驚きですね。ちなみに鳳凰から鸞そして所鳥になるそうですよ。控えめに描かれている梅の花、「学問に励むと梅が咲く」のことわざがあり貴族に大変好まれました。梅は寒い冬にいち早く花を咲かすことから忍耐があり生命力の象徴としてめでたいものとされています。