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艶やかな赤の地色に華やかな花々が咲き誇る振袖、赤色から落ち着いた黒のグラデーションは描かれた花々を印象深くしています。ポンポンと振袖全体に咲き誇る菊の花は、金刺繍がほどこされピンクの菊と赤の菊の奥行を表現し可愛らしさをよりいっそう感じますね。菊の花は「無病息災」や「長寿」などの意味を持ち古来より人々に愛されてきた花です。気品高く高尚の意味も持ち合わせることから花の中でも最も位の高い花とされているそうです。菊花紋章（十六弁八重表菊紋）として天皇家や皇家の紋章として使用されているのも納得しますね。小さな花びらを細やかに咲きならべる藤の花は、その形から「子孫繁栄」の意味を持っています。また地上と神が乗る雲とをつなぐとされ「めでたきもの」とされ「不二」「不死」の意味も持っています。なんともおめでたくありがたい花なのですね。藤の花とともに描かれている桜の花は、五穀豊穣の神が宿るとされ「豊かさ」の象徴と言われています。また可憐な姿から「優美な女性」や「精神の美」の意味もあるそうです。細やかな花々が可憐に咲き誇る振袖は豊かな美しい女性を表現しています。