着物の装いをそっと引き立てる「半衿(はんえり)」。
その小さな一枚には、着物姿の印象を大きく変える魔法のような力が宿っています。
この記事では、「半衿とは?」という基本から、役割や選び方、さらにおしゃれな使い方やトレンド感まで、着物レンタルや和装シーンで役立つヒントを丁寧にお届けします。
着物にまとう優雅さと、自分らしいときめきを感じていただけたら嬉しいです。
半衿とは?和装の美しさを支える小物
半衿とは、着物の襟元にそっと重ねて縫いつける布のこと。
着物の襟の内側に沿わせて、顔まわりに清潔感や華やかさを添えます。
和装の基本小物として、半衿には大切な役割があります。
汗や皮脂から着物を守り、襟元を美しく保つ実用性だけでなく、デザインや色合いによって季節感や自分らしさを演出するおしゃれの楽しさもあります。
【半衿の役割】上品な印象と着物の保護を叶える
半衿は、単なる「着物小物」ではなく、和装をより美しく見せるために欠かせない存在です。
白無地の半衿はフォーマルな場で上品な印象を引き立て、刺繍や色柄の半衿はおしゃれなアクセントを添えてくれます。
また、襟元をしっかり保護してくれるので、大切な着物を長くきれいに楽しむことができます。
日常の装いからお祝いの席まで、和装の美しさをさりげなく支えてくれる心強いアイテムです。
【広衿とバチ衿の違い】衿元の印象を左右するポイント
着物の衿には、「広衿(ひろえり)」と「バチ衿(ばちえり)」という二つの種類があります。
広衿は、幅が広めに仕立てられており、着る際に折り返して衿幅を自由に調整できるのが特長です。
格式の高い場面では衿幅をしっかり広くとるなど、シーンに合わせた着こなしが叶います。
一方、バチ衿はあらかじめ折り返された形で仕立てられているため、衿元がすっきり見え、着崩れしにくいのが魅力です。
カジュアルな着物や日常使いの和装によく取り入れられています。
半衿は、広衿にもバチ衿にも縫い付けることができます。
それぞれの衿の形によって着物姿の印象が変わるため、シーンに合わせて選ぶ楽しさがあります。

【衿付けと衿綴じ】半衿を着物に美しく添えるために
半衿を着物に合わせるときには、「衿付け(えりつけ)」と「衿綴じ(えりとじ)」という作業が行われます。
まず「衿付け」とは、半衿を長襦袢の衿にしっかりと縫いとめることです。
これにより、着物を着たときに半衿がずれにくくなり、衿元がすっきり整います。
特に広衿(ひろえり)の着物は、衿幅を折り返して調整するため、衿付けを丁寧に行うことで衿元の美しさがいっそう引き立ちます。
バチ衿(ばちえり)の着物は、あらかじめ折り返された形で仕立てられているので、着付けのときに衿のラインがきれいに見えるよう、衿付けの際の調整がポイントになります。
また「衿綴じ」とは、着物を着たあとに左右の衿を軽く縫い留めて、衿元の浮きを抑える作業です。
広衿では折り返しが多いぶん、衿綴じによって衿元がきちんと整い、上品な印象をつくります。一方、バチ衿はもともとすっきりした形なので、必ずしも衿綴じが必要ではありませんが、よりきちんとした印象を出したいときには行うこともあります。
どちらの作業も、和装をより美しく見せるための大切なひと手間です。
こうした細やかな心遣いが、着物姿の凛とした美しさをそっと支えてくれます。
【半衿の選び方】素材・デザイン・季節感で楽しむ
半衿を選ぶときは、まず素材に注目すると安心です。
ポリエステル製は扱いやすく、日々のお手入れも簡単です。
絹はやわらかな風合いと上品な光沢で、着姿に高級感をプラスしてくれます。
次に、デザインや色柄も大切なポイント。
白や淡い色はフォーマルな場にぴったりで、季節の花や伝統文様があしらわれたものは、さりげなくおしゃれ度を引き上げてくれます。
春には桜、秋には紅葉模様など、季節感を意識して選ぶと、和装コーディネートに奥行きが生まれ、装いがいっそう引き立ちます。
【夏用長襦袢と通常用長襦袢】季節に合わせた快適な装い
着物の下に身に着ける長襦袢には、夏用と通常用の2種類があります。
夏用長襦袢は、薄手の生地で通気性がよく、暑い季節でも涼やかに過ごせるよう作られています。
通常用長襦袢はやや厚みがあり、春・秋・冬の着物姿にふさわしい温かみを添えます。
どちらも、半衿を縫い付けて仕立てるのが一般的です。
半衿は、塩瀬(しおぜ)と呼ばれるなめらかな白い生地が正式とされており、結婚式やお茶席など、格式ある場面では白い半衿を合わせるのが基本です。
半衿の清楚な白は、和装の凛とした美しさを引き立てる大切なポイント。
季節やシーンに合わせて長襦袢や半衿を選び、心地よい和装の時間をお楽しみください。

【半衿のおしゃれな使い方】今どきのトレンドもプラスして
最近では、伝統的な白半衿だけでなく、レース素材やパステルカラー、モダンな幾何学柄や北欧風のプリントなど、トレンド感のある半衿も人気を集めています。
レース素材は洋風の華やかさを加え、パステルカラーはやさしい雰囲気を演出。
幾何学柄やモダンなプリントは、着物姿に遊び心や自分らしさをプラスしてくれます。
「今日はちょっと特別な日」には、刺繍や色柄の半衿を合わせることで、顔まわりにふわっとやわらかな華やぎが生まれます。
ほんの少しの遊び心が、和装コーディネートをぐっと垢抜けさせてくれるのです。
【まとめ】半衿と衿の知識で、もっと自分らしい和装を
「半衿とは?」の基本から、その役割や選び方、おしゃれな使い方、さらには「広衿」と「バチ衿」の違い、「衿付け」と「衿綴じ」の意味までをご紹介しました。
こうした小さな心遣いが、着物姿をいっそう自分らしく、特別なものにしてくれます。
半衿の魅力と衿元の知識を味方に、和装ならではのときめきを心ゆくまで楽しんでいただけたら幸いです。
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