真夏の着物といえば、ふんわりと風をまとう「絽(ろ)」の装い。
肌をやさしく透かす美しい織りは、日本の暑い季節にこそふさわしい『涼を装う知恵』です。
本記事では、絽とは何かという基本から、当店で新しくご利用いただける「絽の訪問着レンタル」まで、はじめての方にもわかりやすくご紹介します。
高温多湿な日本の夏も、きっと心地よく過ごせる一枚が見つかりますように。
絽(ろ)とは? ── 涼しさをまとう夏着物の代表格
絽とは、夏用の着物に使われる「透け感のある織物」です。
生地に畝(うね)状のすき間をつくる特殊な織り方で、通気性を高めながら、涼やかで奥行きのある美しさを生み出します。
もともとは平安時代の宮中装束に用いられていた絽。
今では、7〜8月の盛夏に着る着物や長襦袢として定着し、夏の礼装にも欠かせない存在となっています。
絽の素材と織りの特徴
絽の最大の特徴は、緯糸(よこいと)に隙間を設ける「絡み織り」という技法による透け感です。
この隙間が風を通し、肌から少しだけ離れることで、衣服内にこもる熱をやわらげてくれます。
透け感はありつつも、素肌を露出しすぎない絶妙なバランスで、上品さと清涼感を同時に叶えることができるのが、絽の魅力です。
正絹ではなく、化繊の絽を選ぶということ
当店でお取り扱いしている絽の訪問着は、すべて上質な化繊(高級ポリエステル)素材です。
伝統的な正絹ではありませんが、見た目はしっとりとした光沢と繊細な風合いで、上品な印象をしっかりと保ちます。
さらに、汗や湿気に強く、長時間の着用でも扱いやすいのが化繊ならではの特長。
クリーニングの必要もなく、脱いだそのままでご返却いただけるので、お忙しい方にも安心です。
『きちんと見えて、心はラクに』
初めて夏着物に挑戦される方にも、自信を持っておすすめできる一着です。
絽が夏に選ばれる理由
- 涼感を引き立てる透け感
絽独特のすき間(畝)は、風をよく通し、見た目にも軽やか。
肌からふんわりと離れることで、熱をこもらせにくい仕立てです。 - 見た目よりずっと軽やか
絽の着物は、生地が薄いため実際に手に取ってみると驚くほど軽やか。
夏の正装としても、ストレスなく楽しめます。 - 柄で主張しすぎない、色と素材の上品さ
当店の絽訪問着は、季節感を限定しない通年柄が中心です。
あえて夏模様にこだわらず、淡彩やグレイッシュな色調を選ぶことで、
素材と色の“静かな涼感”を楽しむ、大人の装いが叶います。
フォーマルな場にも安心してお召しいただける、控えめで美しい一枚をお届けしています。
【新登場】絽の訪問着レンタル、はじまりました
この夏、当店に『絽の訪問着レンタル』が新しく加わりました。
これまでフォーマル着物は春秋中心だったという方にも、涼やかな装いでご参加いただける選択肢が広がります。
取り扱うのは、高級化繊で仕立てた上質な一着。
透け感のバランス、色のやわらかさ、落ち着いた柄行き。
「派手すぎないのに、きちんと華やか」そんな着姿を叶えます。
さらに、気軽に楽しんでいただけるように。
- クリーニング不要|脱いだまま返却OK
- 往復送料無料(※一部地域を除く)
- 着用日はWeb上でカレンダーから簡単選択
「夏に着物なんて」という不安を、『着てみたい』に変えてくれる一着。
絽の訪問着レンタル、どうぞこの機会にお試しください。
よくあるご質問(FAQ)
夏の一歩に、絽のやさしさを
透ける生地に、そっと風がすり抜ける――
絽の着物は、夏という季節に寄り添いながら、心までほどけるような軽やかさを運んでくれます。
「着物はむずかしそう」と感じていた方にこそ、お手入れの手間をかけず、気負わずに楽しめる化繊の絽訪問着は、やさしい一歩になるかもしれません。
大切な日も、いつもの日常も。
夏の装いに、少しのときめきと、涼やかな風を添えて。
その瞬間が、記憶に残る『晴れの日』となりますように。
