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卒業式・入学式の着物 母親にふさわしい選び方:華やかな訪問着で特別な日を彩る

入学式・卒業式で母親にふさわしい着物とは

卒業式や入学式の着物 母親にふさわしい着物 格・色・柄など失敗しない選び方とは?

卒業式や入学式など、学校行事に出席する際には、母親らしい装いが求められます。
特別な日にはやはり着物を着たいと思う方も多いでしょう。
ただし、普段着とは異なり、フォーマルな場にふさわしい着こなしを考える必要があります。

  • どのような着物を選ぶべき?
  • 色や柄の選び方にはマナーがあるの?
  • 帯や草履、バッグはどうすればいい?

そんな不安を解消し、皆さまが晴れやかな気持ちで当日を迎えられるよう、卒業式や入学式での着物の選び方を簡単にご説明します。
着物の柄や帯の選び方、草履やバッグの選び方など、着物を着る際の基本的なポイントをお伝えします。

目次

卒業式や入学式に着物を着て行ってもいい?

特別な行事やお祝いの日に着物を身に纏うことは、日本の伝統的な文化の一部であり、決して珍しいことではありません。
お子様の誕生から成人式までの間には、成長を祝う節目の行事があります。初宮参りや七五三、入園や入学、そして卒業式など、これらの大切な日には、お母様方が着物をお召しになることが多いです。

卒業式や入学式は家族全員で祝う特別な日であり、母親がフォーマルな着物で出席することはふさわしい装いと言えます。

最近では、各種SNSの普及により、実際に着物で行事に参加した人の投稿を見て参考にしたり、家族みんなで着物を纏って写真を残したいと思う方が増えています。TPO(Time, Place, Occasion)にふさわしい着物を選んで、自信を持って着用しましょう。

ただし、地域や学校によっては、着物の着用に関する暗黙のルールや慣習がある場合もあります。

着物の選び方や着用のマナーに微妙な違いがあることがあるので、着物を着る人がどれくらいいるか、どのような着物を選ぶかなどは、身近な人に相談したり、事前に情報収集することをおすすめします。

着物は日本の美しい文化の象徴でもありますので、その豊かな歴史に触れる機会をぜひ大切になさってください。

卒業式や入学式にふさわしい着物とは

着物には「格」があり、着ていく場所にふさわしい種類の着物を着るという決まり事があります。この「格」は、いわゆるドレスコードのようなものであり、着物の種類やデザイン、帯の結び方などがその場の格式に合わせて決められます。
ざっくりとした分類では、「第一礼装」「準礼装(略式礼装)」「外出着」「普段着」の4つに分けられます。第一礼装は最も格式が高く、冠婚葬祭など公式な場で着用されます。準礼装(略式礼装)はその次に格の高い着物で、フォーマルな場でも広く着用されます。

子どもの卒業式や入学式に母親が着ていく着物としては、準礼装(略式礼装)の訪問着や付け下げ、色無地などが一般的です。これらの着物は、格式の高さと華やかさを兼ね備えており、特別な日の雰囲気にふさわしい選択肢です。場所や行事に応じて適切な着物を選ぶことで、その日の重要なイベントをより素敵に彩ることができます。

人気なのは「訪問着」

入学式や卒業式に母親として出席する際、特に人気のあるのが訪問着です。

訪問着は上半身から裾にかけて、一枚の絵のように繊細な柄が縫い目から連なる「絵羽模様」が特徴の華やかな着物です。結婚式やパーティのお呼ばれ、お茶会や七五三などさまざまなシーンで着用されていて、「格は高すぎず、でもフォーマルできっちりした装いがしたい」という場面で活躍します。

明るい印象の訪問着は、華やかな新生活を祝福する入学式にぴったりです。一方、卒業式は同級生や先生方との別れの場でもありますので、その雰囲気に合わせて落ち着いた柄を選ぶ方が多い傾向にあります。ただし明確なルールはありませんので、同じ着物を入学式と卒業式で着用しても問題ありません。
子どもたちが主役であることを考慮し、場にふさわしい着物を選ぶことが重要です。華やかすぎる柄は場にそぐわないと感じる場合は、落ち着いた色柄の訪問着を選ぶことをおすすめします。

入学式でも卒業式でも「付け下げ」

付け下げは、訪問着に次ぐ格であり、華やかさを抑えたすっきりとした印象の着物です。
上半身から裾にかけて柄が広がる点は訪問着と同様ですが、基本的には柄が縫い目で繋がらない作りになっています。
ただ、近年では訪問着と付け下げの区別が曖昧になってきており、訪問着と付け下げのどちらを選べばよいか迷われる方もいらっしゃると思います。どちらを選ぶかは、あまり厳密ではなくなっており、式典に出席される際のご自身の立場や周囲へ与える印象を考えて着こなしを工夫すると良いでしょう。

付け下げはフォーマルでありながら控え目な装いを求めるシーンに向いているため、主役である子どもたちを引き立たせたい入学式や卒業式のどちらでも着用できます。訪問着だと少し大げさだと感じる場面では付け下げを選ぶとよいと思います。また、帯や小物との組み合わせ次第でシーンに応じた装いにアレンジできるため、非常に汎用性が高いです。入学式や卒業式では、目立ちすぎず自分らしい着こなしを考える際に、付け下げを選択することで素敵なコーディネートが実現できるでしょう。

主役を引き立たせる「色無地」

色無地はその名の通り柄のない着物を黒以外の一色に染めたものです。
紋のない色無地は普段着として使われますが、紋を入れることで格が変わり、一つ紋を付けることで訪問着や付け下げと同じように略式礼装として着用することができます。

色無地は人気の高い訪問着や付け下げといった着物よりもシンプルですが、子どもたちが主役の一日を派手すぎる装いで浮くことなく、母親としてふさわしい控えめさと上品さを演出してくれます。
また、柄がありませんので、その場所にふさわしい柄ってなに?季節にあった柄はどれだろう?と悩みながら柄を選ぶ必要もありません。
着物に馴染みがない方にとっては、難しい着物の柄選びから解放されるというのは嬉しいポイントの1つかと思います。

洋服ではパステルカラーや淡い色合いが選びづらいと感じる方でも、着物なら上品で洗練された印象になります。自分の肌色や個性に合わせつつ、シーンに馴染む柔らかさや上品さを兼ね備えた色合いを選ぶことが重要です。子どもたちの門出にふさわしい明るい色合いを考えるのも良いでしょう。

入学式や卒業式の着物を選ぶ時のポイント

入学式・卒業式で母親が着る着物を選ぶポイント

入学式や卒業式において、あくまでも主役は子どもたちです。
母親として品位と格調を感じさせる装いで出席することが大切ですので、華やかになりすぎないよう慎重に選ぶのが重要です。

具体的にどのような着物を選んだらいいのか。適切な着物の選び方を解説します。ポイントをおさえて、お子様の記念日に自信を持って出席できる装いを見つけましょう。

まず第一に考えるべきポイントは、子供たちのイベントであることを念頭に置くことです。特別な日ではありますが、子供たちを引き立てる服装が理想的です。華美過ぎず、控えめでありながらも上品な印象を与える着物が求められます。素材や色、柄、帯など、細かな要素も大切です。また、着用する場の雰囲気や季節、お子様の学校の風習なども考慮する必要があります。それぞれの要素を総合的に考え、バランスの取れた装いを心がけましょう。

色・柄は落ち着いたものを

入学式や卒業式に出席する母親の着物は、品位を保ちつつも華やかさを少し抑えることを意識して選ぶのが大切です。例えば、柄入りの着物を選ぶ場合は、柄の数を控えめにし春らしい優しい色柄を選ぶとよいでしょう。藤や牡丹などの花柄を選ぶとより春らしい印象になります。
ただし桜単独で描かれている柄は意外と細かい着用時期のマナーがあります。桜は春をあらわすだけでなく日本を象徴する花でもあり、通年着れるという考え方もありますが、そういったマナーが気になってしまう方は他の春の花や四季折々の花があしらわれた柄を選ぶと無難です。

また、古典的な柄も入学式や卒業式に相応しいものです。亀甲柄、七宝、扇などの柄は、人生の新たな門出を祝うイベントにぴったりです。グレー、水色など控えめな色合いを選ぶと場に馴染み周りから浮く心配も少なくなります。

派手すぎる色味や柄は避け、柔らかな色合いや細やかな柄を選ぶと、落ち着いた雰囲気を演出できます。子どもたちが主役のイベントでは、母親はあくまでも子どもたちのサポート役として、派手な装いよりも控えめな装いが好ましいです。淡い色合いや古典的な柄を選ぶことで、優しい雰囲気を醸し出すことができます

帯やバッグなど小物コーディネート

帯の選び方

入学式や卒業式に出席する母親の着物は、着物と同じく帯も控えめで上品な色柄が好まれます。
帯の結び方は袋帯で二重太鼓を結ぶのが基本です。金糸や銀糸が使われた礼装用の袋帯が一般的ですが、金糸が目立ちすぎないように注意しましょう。

帯の柄は着物の柄と統一することで、全体のコーディネートが整った印象になります。特に有職文様や吉祥文様は、季節を問わずに使用できるため、着物との相性が良く、規則性のある文様がコーディネートを引き締める効果もあります。少し地味だなと感じる場合は、帯締めや帯揚げに差し色を取り入れると、全体の印象が華やかになりますのでおすすめです。

バッグ・草履

卒業式や入学式で着物に合わせるバッグや草履は、フォーマル用を選ぶのが基本です。通常、フォーマルな場面では金や銀のカラーが定番ですが、卒業式や入学式では白や淡い色も選ぶことができます。マットな質感や光沢のある織地のものを選ぶと、高級感がアップします。一方、つやつやとしたエナメル素材のものを選ぶ場合は、ギラギラした光沢感のあるものは避けるべきです。
バッグは持ち手が付いていて小ぶりなものが、着物とのバランスが良いでしょう。また、サブバッグを活用するのがオススメです。肌寒い時のための防寒具や、履き替えた外履きなどを入れておくと便利です。

ただ着物に合わせるバッグは、必ずしも和装用である必要はありません。和装専用のバッグは、着物とのコーディネートや使い勝手に配慮されていますが、普段使いが難しいこともあります。すでにお手持ちのバッグの中から、卒業式や入学式にぴったりのものを見つけ出すのも一つの方法です。和装の全体的なバランスを考慮しつつ、形やサイズを調整してください。
サブバッグもできれば和装向きの柄を選ぶと着物に合わせやすいですが、和装用でなくても主張しすぎない色柄を選ぶのがおすすめです。

天候によっては防寒具も

春先はまだまだ肌寒く、地域やその日の天気によっては冬の寒さが残っていることも考えられます。快適な過ごし方のため、寒さ対策も万全にしておくと良いでしょう。
卒業式や入学式に出席する際、着物の上に羽織るものとしては「羽織」「道中着」「道行コート」などがあります。
羽織は洋服におけるカーディガンのような扱いであり、道中着や道行コートは名の通り外出時に着用するコートです。道中着や道行コートを着用していく場合は、屋外でのみ着用し、室内では脱ぐのが一般的なマナーです。
さらにショールなども用意しておくと、ひざ掛けとしても重宝します。

避けた方がいいものは?

入学式・卒業式で避けた方がいいもの

入学式や卒業式は子どもたちが主役となる特別な日です。そのため、母親の着こなしは華やかすぎず控えめすぎないバランスが求められます。着物選びにおいては、格式が高すぎるものは場違いに映り、逆に格式が低すぎるものはフォーマルさに欠けてしまいます。したがって、目立ちすぎない色や柄を選ぶことが重要です。明るすぎる色や派手な柄は避け、落ち着いた色合いや品のある柄を選びましょう。

また、着物に合わせる帯やバッグも重要なポイントです。帯は着物に合わせた格のものを選び、カジュアルな洒落帯は避けるべきです。また、金糸が多すぎる帯は目立ち過ぎる恐れがあるため、白や銀が主体の淡い色の袋帯を選ぶと良いでしょう。バッグに関しては、ブランドのロゴが入ったものやチェーンなどの装飾がついているものは避け、控えめなデザインのものを選ぶことが望ましいです。ビジネス用の大きなトートバッグなどは着物とのバランスが悪いため避けるべきです。

さらに、着物を着る際の髪型も重要です。派手すぎる髪型は控え、シンプルで上品なスタイルが好印象です。着物のシルエットとのバランスを考え、少し高めの位置でまとめた髪型がおすすめです。

母親の装いは子どもを引き立てるものであるべきですから、全体のコーディネートを考えながら選ぶことが大切です。

まとめ

入学式や卒業式などの特別な日に着物を身に着ける際には、華やかすぎず控えめすぎないバランスが重要です。子どもたちが主役であり、母親の装いは子どもたちを引き立てる役割を果たすべきです。着物の選び方やコーディネートのポイントをおさえてしっかりと準備をしましょう。

着物は目立ちすぎない色や柄を選ぶことが重要です。明るすぎる色や派手な柄は避け、落ち着いた色合いや上品な柄を選びましょう。また、着物に合わせる帯やバッグも華美なものは避けて上品で高級感のあるものが望ましいです。帯は着物と調和する格のものを選び、カジュアルな洒落帯は避けた方が良いです。バッグに関しては、ブランドのロゴが目立たないものやファーが付いていないシンプルなデザインのものを選びましょう。

さらに、着物を着る際の髪型も重要です。派手すぎない髪型が好まれ、シンプルで上品なスタイルが良い印象を与えます。着物のシルエットとのバランスを考慮し、少し高めにまとめた髪型がおすすめです。

この記事を参考に、卒業式や入学式にふさわしい着物選びをし、お子様の特別な日を心温まるものに演出しましょう。忘れられない一日のために、母親としての最適な装いを完成させ、素敵な思い出を作りましょう。

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