お宮参りの産着や七五三の着物を選ぶとき、多くの方が一度は迷うのが「正絹か、化繊か」という素材の違いです。
なんとなく
「正絹=高級」
「化繊=実用的」
というイメージをお持ちかもしれません。
けれど実際には、いまの子ども着物事情は大きく変わっています。
素材の違いを正しく理解しながら、そのご家庭らしい一着を選ぶための視点を、わかりやすくまとめました。
正絹とは?伝統的な美しさを大切にしたい方へ
正絹(しょうけん)は、天然の絹糸を用いた伝統的な素材です。
正絹の特徴
- やわらかな光沢
- しなやかな風合い
- 深みのある色合い
- 格式を感じる佇まい
古典柄や格調高い雰囲気を大切にしたい場合には、やはり正絹ならではの魅力があります。
ご家族の節目を、より伝統的な空気感で迎えたい方に選ばれることが多い素材です。
化繊とは?いま主流になりつつある理由
一方で、現在の子ども用着物では化繊素材が広く採用されています。
その理由は「扱いやすさ」だけではありません。
いま化繊が支持されている理由
- トレンド感のある色合いが豊富
- ブランド着物の多くが化繊展開
- デザインバリエーションが豊か
- 軽く、動きやすい
くすみカラーや淡いベージュ、ニュアンス系の配色、大胆で写真映えする柄など、「こんな着物があるんだ」と心が動くラインナップは、化繊素材に多く見られる傾向があります。
品数が多いということは、それだけ選ぶ楽しさが広がるということでもあります。
写真写りや見た目に差はある?
ここは多くの方が気になるポイントです。
現在の化繊は非常に品質が高く、着物に強いこだわりがあり、正絹を日常的に着慣れている方でなければ、見分けがつかないほどに進化しています。
そのため、写真に残したときの印象や、着姿の美しさにおいても大きな差を感じにくくなっています。
むしろ、色味や柄のデザイン性、コーディネート全体の調和の方が、仕上がりの印象を左右する時代と言えるでしょう。
素材の違い以上に、どんな雰囲気を残したいかが大切になっています。
子どもが着るからこそ考えたいこと
産着も七五三も、主役はお子さま。
- じっとしていない
- 抱っこされる
- 急に機嫌が変わる
- 予期せぬハプニングもある
それが自然です。
化繊は軽く、扱いやすいため、親御さまの気持ちに余裕を生みやすいという側面があります。
その余裕は、結果としてお子さまの笑顔や、穏やかな写真につながることも少なくありません。
こんな方にはこの素材
正絹がおすすめな方
- 伝統や格式を重視したい
- しっとりとした質感を大切にしたい
- 古典的な雰囲気でまとめたい
化繊がおすすめな方
- トレンド感のあるデザインから選びたい
- ブランド着物を検討している
- 色味や柄の選択肢を重視したい
- 動きやすさも大切にしたい
どちらが優れている、という話ではありません。
そのご家族がこれが好きと思えるかどうかが、何よりも大切です。
FAQ
まとめ―いまは『素材で選ぶ』だけの時代ではない
かつて化繊は、「コストを抑えるための素材」と受け取られることもありました。
けれど、いまは違います。
技術の進化により質感や発色は大きく向上し、デザインの幅も広がりました。
ブランド着物の世界観を、軽やかに楽しめる素材へと進化しています。
いまの化繊は、妥協ではなく、選択肢のひとつ。
伝統の美しさを湛える正絹も、時代の空気を映す化繊も、どちらもきちんと理由のある選択です。
大切なのは、素材そのものよりも、その子に似合う色かどうか。
家族の装いと調和しているかどうか。
そして、見た瞬間に心がふわりと動くかどうか。
産着でも、七五三でも。
その日の笑顔がいちばん美しく映る一着を。
素材に縛られすぎず、そのご家族らしい選び方をしていただけたらと思います。
.jpg)
