お子さまが生まれて初めて迎える「お宮参り」。
そして、少しずつ大きくなった姿を祝う「七五三」。
どちらも、ご家族の愛情がぎゅっと詰まった、大切な節目です。
「神社とお寺、どちらでお参りすればいいの?」「産着や祝い着の準備って、どうすればいいの?」
そんな迷いや不安にそっと寄り添いながら、場所選びのポイントや参拝マナー、着物選びまで。
初めての方でも安心して読めるよう、わかりやすくご案内いたします。
神社とお寺、どちらを選ぶ?それぞれの特徴と違い
信仰対象 | 天照大神や氏神様など神道の神々 |
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祈祷料の表記 | 「初穂料」 |
参拝作法 | 鳥居をくぐり、手水舎で身を清め、鈴を鳴らして「二礼二拍手一礼」 |
特徴 | 地域の氏神様への感謝と祈願を行うことが一般的で、神聖な雰囲気の中でご祈祷を受けられます。 |
信仰対象 | 仏様(ご本尊)やご先祖様 |
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祈祷料の表記 | 「御布施」「御祈祷料」 |
参拝作法 | 静かに合掌し、手を合わせて一礼 |
特徴 | 菩提寺や縁のあるお寺で行うことが多く、落ち着いた雰囲気の中で心静かにお子さまの無事を祈ります。 |
予約から当日の流れ|神社とお寺の違いとは?
- 事前予約(推奨)
七五三シーズン(10月〜11月)は混み合うため、電話やWEBでの予約をおすすめします。 - 受付
当日は社務所で受付を行い、初穂料をお納めします。 - ご祈祷
神職による祝詞(のりと)奏上、玉串拝礼などが行われます。 - 授与品の受け取り
千歳飴、お守り、記念品などが渡されることが多いです。 - 写真撮影・散策
鳥居や境内での記念撮影は人気。
神社によっては撮影NGの場所もあるので要確認。
- 事前連絡・予約
行事に対応しているか確認し、電話で日時や内容の相談をします。 - 受付・御布施の納付
祈祷料は「御布施」としてお納めします。表書きは「御祈祷料」でもOK。 - ご祈祷
読経・焼香・ご住職の法話などがあり、祈りの時間がじっくり取られるのが特徴です。 - 記念撮影
仏殿や庭園などでの撮影も可能ですが、堂内は撮影不可のケースもあります。
産着・祝い着の選び方とマナー
お宮参りや七五三の装いは、ただの“衣装”ではありません。
それぞれの柄や色には、お子さまの健やかな未来を願う、ご家族の想いが込められています。
はじめての行事でも安心して選べるよう、基本的な知識とマナーをまとめました。
お宮参りでは、生後1ヶ月ごろの赤ちゃんを祝い着(掛け着)で包み、ご家族が神社やお寺に参拝します。
産着は、抱っこしている母親や祖母の肩からかけるスタイルが一般的です。
男の子には、兜や鷹、松など「強く、たくましく育ってほしい」という願いを込めた柄が人気です。
女の子には、御所車や桜、蝶など「やさしく、美しく」という想いが感じられる、華やかで愛らしい文様が選ばれます。
ハレの日にふさわしい華やかな色柄や、金彩風の上品な装飾がほどこされた祝い着は、格式を感じさせつつも、お子さまの愛らしさを引き立ててくれます。
記念写真にもよく映える一着です。
七五三では、お子さまの年齢と性別に応じた祝い着を着用します。
それぞれの装いには、その年齢ならではの成長の節目を祝う意味が込められています。
- 3歳の女の子
着物の上に「被布(ひふ)」と呼ばれるベストのような羽織を重ねたスタイルが主流。軽やかで動きやすく、小さなお子さまでも着崩れしにくいのが魅力です。 - 3歳の男の子
七五三の本来の対象ではありませんが、あどけない表情や幼さの残る姿を記念に残したいという想いから、お祝いするご家庭が増えています。
女の子と同様に被布スタイルを選んだり、少し背伸びをしたような羽織袴を着こなしたりと、かわいらしさと凛々しさの両方を楽しめる年齢です。レンタルでは、男の子用の被布もご用意しております。 - 5歳の男の子
羽織袴をまとい、ぐっとお兄さんらしい印象に。羽織や袴に用いられる吉祥文様や色合いには、「健やかに、たくましく育ってほしい」という願いが込められています。 - 7歳の女の子
帯を結んだ本格的な振袖スタイルに挑戦する年齢。華やかな色柄に、帯締めや筥迫(はこせこ)などの小物を添えて、晴れの日にふさわしい装いが完成します。
ハレの日を気持ちよく過ごすためには、少しの心配りが大切です。
- 着付けや移動の時間を考慮し、スケジュールにはゆとりを持ちましょう。
- 境内には階段や砂利道が多いため、足元は履き慣れた足袋や草履で。
転倒の心配がないようサイズにもご注意を。 - 季節によっては防寒対策も忘れずに。
着物の下に肌着を重ねたり、羽織を用意するなどの工夫をすると安心です。
お子さまが心地よく過ごせることを第一に、無理のない装いとスケジュールでご準備いただければと思います。
ご家族の思い出に寄り添う「一着」と「場所」を
どちらを選んでも、お子さまの成長を願う気持ちが一番大切です。
ご家族の想い出に寄り添う、ぴったりの産着や祝い着をぜひ選んでください。
当店では、産着や七五三着物のレンタルを通じて、皆さまの大切な節目をサポートしております。
格式ある一着で、心に残る一日をお迎えください。
神社でもお寺でも、選び方は「家族の想い」を大切に
神社とお寺、それぞれに異なる祈祷の流れや参拝の作法がありますが、どちらが正解というものではありません。
大切なのは、お子さまの成長を心からお祝いするお気持ちと、ご家族が安心して過ごせる場所を選ぶことです。
ご家族で相談しながら、無理のないスケジュールで、心豊かに晴れの日を迎えられますように。
その一日が、未来のアルバムにそっと刻まれる、あたたかな思い出になりますよう願っております。
